【1983年夏の甲子園】2回戦 興南高校vs広島商業|白球の足あと
2017/04/19

1983年 第65回選手権大会2回戦 興南高校vs広島商業
昨夏の3回戦と同一となるこのカードは、Aクラス同士の対戦であり、
この試合の勝者が3回戦で優勝候補の池田高校と対戦も決まっている
という非常に注目の試合となった。
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リベンジを誓う同士の対戦
昨夏の3回戦と同一となるこのカードは、Aクラス同士の対戦であり、この試合の勝者が3回戦で優勝候補の池田高校と対戦も決まっているという非常に注目の試合となった。
作夏の対戦では広島商業が逆転勝ちを納めているが、興南高校としては作夏のメンバーが8人も残っており、まさに絶好のリベンジの機会を作った格好である。
そして一際リベンジに燃えているのがエース仲田幸であった。
作夏の広島商業戦、5回までノーヒットピッチングを見せて2-0とリードしていながら突如コントロールが乱れ、6四死球と走者一掃となるヒットから4失点して逆転敗けを喫した。
たった被安打2本でチームが負けたのは自身の制球難であることは明らかであった。
加えて選抜1回戦、終盤での逆転敗けを味わっていることから、最後の夏に馳せる思いは誰よりも強かったことだろう。
対する広島商業とてリベンジの思いが強い。
リベンジの相手は昨年夏の決勝で敗れた池田高校である。
池田高校のパワー野球は、それまでの高校野球を覆す歴史的なものであった。
それは同時に広島商業の小技野球を根底から覆すものでもあった。
今年のチームは伝統である小技や試合運びに加えてパワーを引っ提げての広島商業なだけに、満を持して池田高校と対戦を希望していたわけである。
抽選の結果、この試合に勝てばリベンジの機会を設けれる。
まさに互いにリベンジを誓う対戦となった。
作夏のような序盤
作夏の対戦同様、興南高校が先攻で始まった。
広島商業のようなチームを後攻めに回すのは後々怖い気もするのだが。
広島商業はエース沖元ではなく、2番手の吉本がマウンドに上がった。吉本は初回、2回とフォアボールを出すものの何とか無難な立ち上がりを見せた。
興南高校エース仲田幸は初回から快速球をキャッチャーミットへ投げ込み、初回、2回を投げて奪三振2のノーヒットピッチングであった。
試合が動いたのは3回の表、興南はツーアウトから2番比嘉がフォアボールで出塁すると、キャッチャー中村のパスボールでランナー2塁。
続く3番新里がセンター前にタイムリーヒットを放って今年も興南高校が1点を先制した。
その裏、仲田投手はまだヒットを許さずに2つの三振を奪い完璧なピッチング。昨年と同じく序盤は興南高校がリードした。
悔やまれる攻防
4回の表、興南高校は先頭の6番仲田幸がレフト前ヒットで出塁すると、続く7番棚原が送ってランナー2塁。
8番与儀の当たりが内野安打となって追加点のチャンスとなるが、9番島袋の時にスクイズ失敗してダブルプレーに終わる。
その裏、仲田幸は簡単にツーアウトとしたあと4番西川にフォアボールを与える。
続く5番中村にチーム初ヒットを許すとここでまさかの制球難が出てしまい、6番立川、7番欅に連続フォアボールを与えて押し出し、同点の1点となってしまった。
この興南高校の攻防が後になって響く。
涙ふたたび
6回の表、興南は4番仲田秀の右中間ツーベースヒットを皮切りにノーアウト満塁とすると、内野ゴロの間と犠牲フライで2点を勝ち越す。
しかし粘りの広島商業はその裏2番相島がエラーで出塁すると、3番正路が左中間にツーベースヒットを放ってランナー2、3塁とすると、4番西川、5番中村が連続スクイズを決めて2点を奪い、同点に追い付いた。
こうなるとペースは広島商業。
終盤8回の裏、ツーアウトランナー1塁から6番立川が左中間へスリーベースヒットを放ち、勝ち越しの1点をあげた。
この試合、初めてリードを許した興南高校に反撃の力は無く、このまま広島商業が4-3で勝利した。
文 山口 元樹
高校野球好きの一人言
因縁の対決、たまに聞く言葉ですがこのような対戦があるというのは本当にドラマチックですね。
作夏、選抜、そしてこの夏と、興南高校も広島商業も共に甲子園にドラマを作ってくれましたね。