【1983年春センバツ】1回戦 取手二高校vs泉州高校|白球の足あと
2017/04/01

1983年 第55回選抜大会1回戦 取手二高校vs泉州高校
大会2日目第3試合は初出場高校同士のフレッシュな組合せとなった。
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新鋭高校の台等
大会2日目第3試合は初出場高校同士のフレッシュな組合せとなった。
関東地区から選抜された茨城代表の取手二高校は、ベンチ入りした15人のうち2年生が8人と若いチームで、先発レギュラーの9人のうち6人をも2年生が占めるという類を見ない2年生主体のチームであった。
しかし茨城予選から関東大会において、チーム打率は3割を越えていて、2年生エース石田を中心とする投手陣も全員が防御率1点台という安定感を誇っていた。
特に破れたものの、準決勝では関東大会を制した桐蔭学園に3vs4と1点差まで食い下がり、2年生主体とは言え3年生とのチームワーク、実力を共に高いものを見せての堂々の選抜初出場であった。
一方の泉州高校も初出場であったが、全国トップレベルの大阪代表であり、強豪揃う近畿大会を制したことから、ダークホース扱いから一転、注目の1校となっていた。
特筆すべきは防御率0.82のエース八木と、秋の大会で10ホーマーと当たりまくった5番の上中だろう。
このように初出場同士ながら非常に楽しみな一戦となった。
前の第2試合目に大会屈指の強打者である享栄高校の藤王が登場し、続くこの試合では地元大阪の泉州高校が見参するという事で、球場は45000人の大観衆で埋まっていた。
初回の攻防
先攻は若い取手二高校で始まった。
先頭の軽部は打ち取られたものの、2番高橋、3番下田が連続ヒットで出塁しワンアウト1、2塁とチャンスを作る。
そして4番押野がレフトへタイムリーツーベースヒットを放ち、2点を先制する。防御率0点台の八木からいきなりの先取点に取手二高校ベンチは盛り上がった。
このあとの石田はサードゴロ、桑原もショートゴロに倒れ、この初回の攻撃は終わったが、2年生主体チームの緊張を解すには最高の出だしであった。
しかし、上位に4割バッターを四人も揃える泉州高校打線も黙っているはずは無い。
すぐさま1回の裏、1番山中がショートゴロに倒れた後、2番和田がフォアボールで出塁してすかさず2塁へ盗塁を成功させる。
ここは抑えたい取手二高校エース石田であったが、3番松本にレフトへタイムリーツーベースヒットを浴びてしまう。
1点を返されて打席には秋の大会で打率452を誇る四番山下。
山下は上手く流し打ちしてライト前にヒットを放ち、2vs2の同点に導く。
これに続くのは秋の大会で10本のアーチを放っている5番の上中。
上中は石田の真ん中高めに投げた甘いストレートを見逃さず、センターバックスクリーンへのツーランホームランで逆転4vs2とする。
このあと雑賀のタイムリーで加点し、初回いきなりの5得点で試合を泉州高校ペースにする。
しかし、前評判ほどのピッチングを見せない八木に対して取手二高校は4回、ワンアウトから7番吉田がレフト前ヒットで出塁すると、すかさず盗塁を決めてランナー2塁。
8番中島はセカンドゴロに倒れてツーアウトになったものの、9番佐々木がセンター前にタイムリーヒットを放ち1点を返す。
この吉田と佐々木は共に2年生である。
終盤の粘り
5vs3となり、取手二高校エース石田は初回こそ捕まったが、2回から4回まではヒット1本に抑える投球で立ち直りを見せた。
しかし、5回の裏にワンアウトから2番和田に不用意に甘く入った球をライトラッキーゾーンに運ばれ1点を追加される。
この1点が後々響く事になるとは… これが野球の怖さであり面白さである。
6回表にツーアウトから桑原がセカンドのエラーで出塁すると、7番吉田がセンター横にタイムリーツーベースを放ち再び2点差と追い上げる。
このまま両エースが踏ん張り6vs4のまま迎えた9回の表の取手二高校最後の攻撃。
先頭の桑原がライトに豪快なホームラ ンを放ち、試合は1点差となる。
しかし続く2安打と当たっている吉田は力んで三振、代打平野はセカンドゴロに倒れてツーアウト。
そして9番佐々木をファーストフライに打ち取って泉州高校が6vs5で粘る取手二高校を下した。
しかし、若い選手の多い取手二高校は翌年さらに甲子園球場を沸かす事になる。
文 山口 元樹
高校野球好きの一人言
筆者はこの試合をよく覚えていて、翌年に大活躍する取手二メンバーを敗けたけど3年生が少ない中で2年生が支えた良いチームだな、と勝手に思って肩入れしたのを覚えています。
しかしそれは違って翌夏に全国制覇する原動力の実力を持つ2年生たちだったんですよね。