【1984年夏の甲子園】3回戦 取手二高校vs福岡大大濠高校|白球の足あと
2017/04/19

1984年 第66回選手権大会3回戦 取手二高校vs福岡大大濠高校
静かに始まった試合が静かに幕を閉じるとは限らない。
スポーツにおいてそれは特に当てはまる。
取手二と福岡大大濠の試合も前半は投手戦に持ち込まれるスリリングな
試合運びとなっていたが、後半は打線が火を吹く事になった。
スポンサーリンク
こんな記事もよく読まれています
-
-
簡単にみんなで楽しめるBBQ バーベキュー レシピ紹介
手軽に簡単にできるバーベキューレシピをまとめてみました ...
-
-
【1986年夏の甲子園】1回戦 浦和学院高校vs泉州高校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会1回戦 浦和学院高校v...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 西日本短大付属高校vs県立岐阜商業高校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会1回戦 西日本短大付属...
-
-
【2009年夏の甲子園】決勝 中京大中京VS日本文理|印象に残った好ゲーム
来年の夏、100回大会を迎える甲子園。 これまでの好ゲ...
-
-
【2017年 夏の甲子園】印象に残った好ゲーム|明豊VS神村学園
花咲徳栄の埼玉県勢初優勝で幕を閉じた2017年の夏の甲子園。...
-
-
【2017年 夏の甲子園】 印象に残った好ゲーム|日本航空石川vs木更津総合
2017年の夏の甲子園の印象的なゲームといえば逆転やサヨナラ...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 横浜商業高校vs熊本工業高校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会1回戦 横浜商業高校vs熊本工...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 桐蔭高校vs宇都宮工業高校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会1回戦 桐蔭高校vs宇都宮工業...
-
-
【2017年 夏の甲子園】 印象に残った好ゲーム|波佐見vs彦根東
印象に残った試合 波佐見vs彦根東 【2017年 夏の甲子園...
-
-
【2017年 夏の甲子園】印象に残った好ゲーム|仙台育英vs大阪桐蔭
2017年 第99回選手権大会 3回戦 仙台育英vs大阪桐蔭...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 秋田工業高校vs倉敷工業高校|白球の足あと
第68回選手権大会1回戦 秋田工業高校vs倉敷工業高校 ...
-
-
【2017年 夏の甲子園】気になるチームや選手を紹介|群馬・前橋育英
夏の甲子園を振り返って気になるチームや選手を紹介 20...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 東海大甲府高校vs福井商業高校|白球の足あと
第68回選手権大会1回戦 東海大甲府高校vs福井商業高校 ...
-
-
【2017年夏の甲子園】埼玉県勢初優勝!決勝でも見せた打線の凄さとは?
第99回全国高校野球選手権大会は花咲徳栄が 埼玉県に初...
-
-
【1986年夏の甲子園】1回戦 甲西高校vs三沢商業高校|白球の足あと
開幕試合は初出場の若い勢いか、 もしくは前年から連続出...
-
-
【1986年夏の甲子園】注目の出場校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会の注目の出場校 春を告げ...
-
-
【1986年春センバツ】大会ベストナイン|白球の足あと
1986年 第58回春の選抜甲子園大会ベストナイン 激...
-
-
【1986年春センバツ】決勝 池田高校vs宇都宮南高校|白球の足あと
池田高校vs宇都宮南高校 1986年 第58回春の選抜...
-
-
【1986年春センバツ】準決勝 宇都宮南高校vs新湊高校|白球の足あと
宇都宮南高校vs新湊高校 1986年 第58回春の選抜...
-
-
【1986年春センバツ】準決勝 岡山南高校vs池田高校|白球の足あと
岡山南高校vs池田高校 1986年 第58回春の選抜甲...
スポンサーリンク
東日本1の実力
取手二高校の主力メンバーは1年生の秋から先発メンバーとして活躍している。
昨年の選抜では1回戦で敗退したが、その経験が活きてこの年の選抜から関東指折りの強豪高校として君臨している。
特に吉田、佐々木、下田、中島、石田、桑原の6人衆は木内監督に神様が与えてくれた逸材、とまで言わしめたメンバーである。
選抜ではエース石田の肩痛が響き、優勝した岩倉高校に後塵を拝したものの終盤までもつれる接戦であった。
この夏は石田の肩も癒えて来ており、攻撃陣も波に乗ればとてつもない力を発揮するため、チームとして上位進出も見えてくる。
現に初戦ではV候補の1つ、箕島高校に劣勢でありながら、一瞬のチャンスを活かして競り勝っている。
何かのきっかけから爆発する魅力たっぷりの取手二高校から、目を離すことが出来ない。
福岡の新しい風に
昨年の福岡県の代表チームである久留米商業がベスト4に進出し、福岡の高校野球ファンを唸らせた。
当時の久留米商業には絶対的なエースであった山田がチームを牽引し、福岡県のレベルを引き上げる格好となった。
しかし当然の如く年代が変わり、福岡県の勢力図も変わった。
この福岡大大濠高校が台頭したからである。
だが棚ぼたのような台頭ではなく、選抜では優勝候補の明徳義塾相手に1歩も引かなかった。
敗れたものの、延長戦決着まで粘りを見せた。
そしてその経験を活かして夏の予選を突破し、春夏連続出場を決めた。
甲子園に入り、初戦では明野高校に競り勝った。
エースの八野がやや打たれたが、選抜で見せたピッチングさえ出来れば連勝を見出だせるかも知れない。
静かな序盤
1回の表、取手二はワンアウトから2番佐々木がデッドボール、3番下田がライト前ヒットで出塁して早くもチャンス。
ここで4番の桑原に対して八野投手のカーブが冴え渡り、セカンドゴロのダブルプレーに打ち取った。
その裏、福岡大大濠の攻撃であるが、石田投手のピッチングが素晴らしい立ち上がりとなり三者凡退に終わった。
2回は互いにランナーを出すものの、ダブルプレーに倒れた。
両エースが要所をしっかりと抑え、0-0のまま中盤に入った。
投手戦になり、1点勝負を匂わせる雰囲気もあったが、そのままで終わらないのが高校野球である。
激動の後半戦
5回裏、福岡大大濠はこの回先頭の甲木がレフトにツーベースヒット。
このあと8番坂井の時にヒットエンドランが決まって均衡を破る先制タイムリーとなった。
これで目が覚めた取手二は6回に吉田がエラーで出塁すると空かさず盗塁を決める。
そして3番下田がレフト前ヒットを放って同点のタイムリーとした。
続く4番の桑原がスリーベースヒットを放って逆転に成功した。
続く7回表には小菅、吉田の連続タイムリーで2点を追加してすっかり取手二ペースとすると、8回表には下田がレフトスタンドにホームランを放つなど3点を追加。
9回には吉田のダメ押しホームランが飛び出すなど、6回からの4イニングスで8安打8得点の破壊力を見せつけた。
エース石田は先制された後の4イニングスをパーフェクトに抑える見事なピッチング。
肩痛からの復活を印象付ける事にもなった。
序盤は投手戦に見えたこの試合は後半は一方的なペースとなり、取手二高校が8-1で勝利した。
文 山口 元樹
高校野球好きの一人言
1点を先制された後の攻撃で、1番のキャプテン吉田選手が雰囲気を変えましたね。
俊足をいかしてダイヤモンドを駆け巡り、チャンスを引き寄せました。
まさに大会でも屈指のリードオフマンです。