【1986年春センバツ】準決勝 宇都宮南高校vs新湊高校|白球の足あと

宇都宮南高校vs新湊高校
1986年 第58回春の選抜甲子園大会
この大会は序盤から強豪チームが潰し合う展開となった。
その中で初出場の2校が番狂わせを演じながら勝ち上がってきた。
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嵐のように駆け抜ける宇都宮南
晴れて選抜され、初出場の切符を手にした宇都宮南高校。
しかし関東大会でベスト4入りを果たしたとは言え、準決勝でコールド敗けをした時には誰がこの快進撃を予想出来たことだろうか。
2年生エース高村祐(後に近鉄バッファローズ)を中心に、若くて楽しみなチーム。
それが宇都宮南の大会前の寸評であり、1回戦の御坊商工に勝った後も変わらぬ評価であった。
しかし圧倒的不利と目された優勝候補の高知高校との2回戦、接戦をサヨナラホームランで制すると評価は一気に高まった。
準々決勝の相手、広島工業も宇都宮南より高い評価のチームであった。
しかしここでも下馬評を覆し、安定感抜群と言われた上田投手から4点を奪った。
まさに大会中に成長しているチームである。
番狂わせ3本勝利
宇都宮南の勢いに勝るとも劣らないのが、新湊高校の勢いである。
選抜大会においてハンディキャップとなる雪国代表の新湊にとって、初戦の相手が享栄高校と決まった時は苦戦間違いなしであった。
しかしエース酒井がナンバー1左腕の近藤真一(後に中日ドラゴンズ)に1―0で投げ勝つとは誰しもが予想つかなかったことだろう。
2回戦の相手は東の優勝候補ナンバー1と言われた拓大紅陵。
享栄に勝ったとは言え、もちろんこの試合も新湊には不利と目された。
東の横綱の名に相応しい試合ぶりでペースを握られた新湊であった。
しかし中盤のワンチャンスを機に一気に爆発力を見せつける逆転勝ち。
今度は打線で番狂わせを起こした。
準々決勝の京都西戦も戦力的には不利と予想された新湊高校であったが、ミラクルぶりに期待する声が大きくなっていた。
そしてその期待に応え、ミラクルを発揮して延長14回を制したのであった。
初陣ミラクル対決
ともにミラクル逆転勝ちを見せている両チームであるため、試合展開は全く読めなかった。
やや疲れの見える酒井に対し、初回からヒットを重ねる宇都宮南。
2回表には2本のヒットでワンアウト1、3塁とするがダブルプレーに終わった。
2回裏、新湊もヒットでランナーを出すものの高村投手の巧みな牽制球に阻まれた。
4回表、宇都宮南は2本のセンター前ヒットでワンアウトランナー1、3塁のチャンスを作る。
しかしまたしてもダブルプレーに倒れ、先制とは成らなかった。
序盤から宇都宮南が酒井投手を捉え、それを新湊ナインがなんと凌いで序盤は0―0で過ぎて行った。
ミラクルを飲んだ嵐
スコアレスで迎えた5回表、宇都宮南はトップの上田がエラーで出塁。
すると酒井の疲れがピークに達したのか続く人見のバント処理をミス。
続く篠原にはフォアボールを与え、ノーアウト満塁を迎えてしまった。
ここで打席に入った4番の吉永は酒井のインコースを引っ張った。
打球はぐんぐん伸びてレフトの頭を越える満塁ホームランとなった。
このあとにタイムリーヒットも飛び出し、宇都宮南は一気に5点をもぎ取った。
6回にも1点、8回にも4番吉永のタイムリーで1点と効果的に追加点を奪う宇都宮南に7―0とされ、さすがの新湊も沈黙。
しかし8回裏、新湊は仲谷、湊谷、水谷の3連打で満塁とする。
するとトップの上田がタイムリーヒットを放ち、2点を返した。
このあとにもう1点追加した新湊は一気に3点を返し、ミラクルムードを漂わせた。
しかし直ぐ様の9回表、宇都宮南はピッチャー高村自らのタイムリーでダメ押しの追加点を奪い、完全に引き離した。
試合はこのまま宇都宮南高校が8―3で勝利した。
文 山口 元樹
高校野球好きの一人言
新湊のミラクルぶり、そして新湊の大応援団も大会に強い印象を残しました。
酒井投手の素朴に見えて真っ向勝負という頑張りに感動を覚えました。
しかし宇都宮南は強かった。
まさに大会を通して成長したチームですね。