【1986年 夏の甲子園】1回戦 横浜商業高校vs熊本工業高校|白球の足あと

1986年 第68回選手権大会1回戦 横浜商業高校vs熊本工業高校
大会第2日目には早くも名門同士の好カードが実現した。
この大会で9回目の出場となる熊本工業と、
3年前に春夏連続準優勝という快挙を残した横浜商業。
実績十分の2校は最後まで接戦を見せた。
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ダブルエースの必勝リレー
熊本工業と言えば、豪快さと緻密さが上手く融合した、バランスの良い攻撃を展開する。
この年のチームは核となるホームランバッターは不在なものの、俊足巧打でトップを飾る緒方耕一(後に読売ジャイアンツ)を中心とした守りのチームである。
控えピッチャーでキャプテンである永野と、エース木村のダブルピッチャーで相手打線を封じてきた。
熊本県予選でも打線の爆発は無かったが、固い守りと安定感抜群の投手力で勝ち抜いてきた。
派手な野球ではなく、緻密な野球。
八代第一高校との決勝戦も、初回に入れた1点を守りきっての優勝となった。
相手がどんなパワー野球を展開しても、熊本工業の野球はスタイルを崩さない。
目指すは全国制覇
3年前に春夏ともに全国大会準優勝という素晴らしい実績を作った横浜商業。
あの時はエース三浦将明(後に中日ドラゴンズ)、強打者の高井を中心とした大型チームであった。
この年の横浜商業はプロ注目とされている選手こそいなかったが、投打のバランスにおいてはさすがY校というレベルにあった。
マンモス地区である神奈川県大会の有力チームは、横浜商業、横浜高校、東海大相模高校の3強という見方が強かった。
県大会が始まると、地力に勝るその3強はそれぞれ勝ち上がって行った。
3強で最初に顔を合わせたのは横浜商業と東海大相模であった。
横浜商業は東海大相模を3―2と振りきり、難関を突破した。
横浜高校とは決勝の舞台で激突した。
この決勝戦は序盤から打ち合いとなる激しい闘いとなった。
だが全国制覇を知らない横浜商業の執念が勝り、11―7で横浜商業が甲子園の切符を手中に収めたのであった。
序盤からの競り合い
1回の表、横浜商業は先頭の菅田がフォアボールを選ぶと、2番長沢がすかさず送りバントを決めた。
浮き足立つ熊本工業先発の永野に対し、3番中村がライト前ヒットを放ってランナー1、3塁のチャンス。
ここで痛恨のワイルドピッチにより、横浜商業が先取点をあげた。
しかし熊本工業はすかさずその裏、切り込み隊長の緒方の打球をファンブル。
するとエラーで出塁した緒方が盗塁を決めてチャンスを演出すると、4番杉本がセンターへタイムリーヒットを放ち、早くも同点に追い付いた。
2回には両チーム共にランナーを出しながらも固い守りに得点は阻まれた。
最後まで続く接戦
3回表、横浜商業は足で掻き回す。
9番早坂が俊足を活かして内野安打。
ワンアウト後、2番長沢もセカンドゴロを俊足で内野安打にした。
すると3番中村がセンターに抜けるタイムリーヒットを放ち、横浜商業が勝ち越しに成功した。
熊本工業はマウンドに木村を送った。
木村は選抜とは違う落ち着いたピッチングで後続を凌いだ。
勝ち越された熊本工業は3回4回5回と、毎回ランナーを出すものの後1本が出ない。
しかし6回裏、岩山がライト線にツーベースヒットを放つと雰囲気は更に一変した。
このあとワンアウトランナー1、3塁のチャンスとなった所で打席にはピッチャー木村。
木村さ冷静にスクイズを決めてついに熊本工業が同点に追い付いた。
試合はこのまま9回まて進むと、熊本工業はワンアウトから9番永野がフォアボールで出塁した。
続く打席にはリードオフマンの緒方。
緒方は2番手ピッチャー仙田のストレートをセンターへ運ぶ。
打球は左中間を抜けるサヨナラタイムリーとなり、熊本工業が3―2で勝利した。
文 山口 元樹
高校野球好きの一人言
力のある両チームの闘いに、さすが全国大会と思わされました。
横浜商業は2つのダブルプレーが痛かったです。
熊本工業の勝因はノーエラーということも大きいでしょう。