【2017年 夏の甲子園】 印象に残った好ゲーム|日本航空石川vs木更津総合
2017/10/05

2017年の夏の甲子園の印象的なゲームといえば逆転やサヨナラ、
劇的なホームランなど様々でしたね。
今回は、9回二死からの大逆転劇を見せた日本航空石川と
木更津総合の試合を振り返ります。
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日本航空石川と木更津総合の前評判は?
日本航空石川といえば、その名の通りパイロットや航空整備士、フライトアテンダントなど航空関係の養成をする高校です。
野球部は2003年設立と歴史は浅いですが、ロッテの角中勝也選手などプロ野球選手も輩出しており、夏の甲子園は8年ぶり2回目の出場となります。
今年の夏は実は甲子園前から話題になっていました。
それは県予選の準決勝で強豪の星稜に対し5点差を追いつき延長の末サヨナラで勝利を収めたからです。
プロ注目の清水投手やスラッガーの寺西選手ら擁する、いわずと知れた甲子園常連校を破っただけに実力は十分でしょう。
エースの佐渡投手を中心に粘り強い戦いが持ち味のチームで、投打がかみ合えば上位も狙えるチームでした。
一方の木更津総合。
個人的には関東で最も有力なチームだと思っていました。
プロ注目の左腕・山下投手が中心です。
最速149キロの速球をコーナーに投げ分け切れ味抜群のスライダーで三振を奪うスタイルが魅力で、千葉県予選4回戦以降5試合を完投するなどスタミナも抜群。
そんな好投手を粘り強い打線が援護し接戦を勝ち切るのが持ち味のチームです。
県予選決勝では強豪の習志野との接戦を4-3でものにしました。
両チームとも守りからリズムを作るチームなので投手戦になることは必至でしょう。
対策バッチリ?序盤から激しい攻防に
投手戦になるかと思われた一戦は日本航空石川・佐渡投手、木更津総合・山下投手の両エースの投げ合いで幕を開けました。
先にマウンドに上がったのは山下投手。
試合開始のサイレンとほぼ同時にカンッと鳴り響きます。
先行の日本航空石川はトップの安保が山下投手の初球ストレートをいきなりセンター前に弾き返します。
続く三桝選手はきっちり送りバントを決め、好投手からいきなり一死二塁のチャンスを作ると、3番原田選手は追い込まれながらもスライダーをレフトへ運び、二塁ランナーが生還。
日本航空石川が山下投手から初回に1点を先制します。
なおも一死二塁の場面でしたが、山下投手も黙ってはいません。
4番上田選手にはスライダー、5番小板選手からはストレートで連続三振を奪い最少失点で切り抜けます。
追う木更津総合は2回裏、一死から下位打線の3連打で満塁とすると1番山中選手は右中間を破る2点適時二塁打を放ち逆転に成功します。
両チームともエース対策がはまったのか、序盤から試合が動きました。
中盤も両エース粘りの投球。一発も飛び出す
中盤以降、両エースとも四死球やヒットでランナーを背負うシーンが多く、どちらも本調子ではないと伺えます。
しかし、苦しみながらも得点を与えない粘りのピッチングが続きます。
再び動いたのは4回裏。
木更津総合は簡単に二死とされますが、2番細田選手のレフト前ヒットと、佐渡投手の暴投で追加点のチャンスを迎えると、3番の峯村選手のセンター前適時打で3-1とリードを広げます。
さらにその直後、4番芦名選手は初球のスライダーを狙い撃ち。
2点本塁打で5-1と木更津総合が流れを大きく引き寄せます。
すると山下投手も波に乗り始め、7回までスコアボードに0を並べます。
さすがはプロ注目の左腕。
このまま木更津総合が勝つ。そういうムードでした。
本格派左腕攻略なるか!?日本航空石川粘りの攻撃
木更津総合のエース山下投手は8回表にタイムリーで1点を失いますが冷静なピッチングでその後のピンチを凌ぎます。
さらに追加点を奪い勝利を引き寄せたい打線でしたが、8回裏は一死二・三塁と絶好のチャンスで2番細田選手、3番峯村選手が凡退。
5-2で試合は最終回へ。
日本航空石川の打順は6番から。
しかし、6番〜9番はここまで山下に完全に抑えられていました。
しかし6番小畑は失投を捉え左中間への二塁打。
7番兼田はレフト前に弾き返し無死一・三塁とします。
ただ相手はプロ注目の左腕。
8番山上、9番代打の長谷川と連続三振で二死。
これで終わりかと誰もが思ったことでしょう。
打席には先制タイムリーの1番安保。
ライトへ弾き返す適時打で1点を返します。
さらに2番三枡は内野安打で満塁。
そしてここまで2安打の3番原田は逆らわず右方向へのバッティング。
打球はライトへ抜け二者が生還。
まさかの土壇場から同点に追いつきます。
さらに4番上田も2球目のスライダーを逆らわず逆方向へ。
わずかに三塁手の横を抜ける勝ち越し適時打。
9回二死からの粘りで日本航空石川が3点差をひっくり返しました。
明暗分かれた山下投手のベースカバー
このまま終われない木更津総合も最終回に二死から連打で一・三塁としましたが再びリードを奪うことが出来ず…
この激戦の裏に日本航空石川の高い分析力がありました。
大会屈指の好左腕を攻略するために研究し、直球とスライダーの投げ方の違いなどを見極めたそうです。
確かに右打者は速球を逆らわず右方向へ、左打者はインコースから外へ逃げていくスライダーにしっかり踏み込んで逆方向へ捉えていました。
こういった攻略の徹底が、山下投手に疲れが出た最終回の逆転劇に繋がったのでしょう。
さらに同点適時打の前の打者の内野安打。
あれは打ち損ねの一ゴロでしたが、山下投手のベースカバーが遅れたために間一髪セーフとなりました。
山下投手が投球動作後三塁側に体が流れる癖も見抜いていたことから懸命な走塁でセーフに出来たのだと思います。
まとめ
大会屈指の左腕を攻略した裏には、攻略法を徹底することがありました。
逆転劇にはかならずターニングポイントとなるプレーがありますが、今回の場合は先ほど紹介した内野安打だったでしょう。
あのプレーの後の攻撃は攻略法通りというか見事な逆打ちでした。
甲子園だからこそ見れるハイレベルな戦いだったのではないでしょうか?