【1983年夏の甲子園】1回戦 学法石川高校vs米子東高校|白球の足あと
2017/04/19

1983年 第65回選手権大会1回戦 学法石川高校vs米子東高校
大会第2日目の第2試合は、予選大会で対照的な成績の両チームの
対戦となった。
スポンサーリンク
こんな記事もよく読まれています
-
-
簡単にみんなで楽しめるBBQ バーベキュー レシピ紹介
手軽に簡単にできるバーベキューレシピをまとめてみました ...
-
-
【1986年夏の甲子園】1回戦 浦和学院高校vs泉州高校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会1回戦 浦和学院高校v...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 西日本短大付属高校vs県立岐阜商業高校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会1回戦 西日本短大付属...
-
-
【2009年夏の甲子園】決勝 中京大中京VS日本文理|印象に残った好ゲーム
来年の夏、100回大会を迎える甲子園。 これまでの好ゲ...
-
-
【2017年 夏の甲子園】印象に残った好ゲーム|明豊VS神村学園
花咲徳栄の埼玉県勢初優勝で幕を閉じた2017年の夏の甲子園。...
-
-
【2017年 夏の甲子園】 印象に残った好ゲーム|日本航空石川vs木更津総合
2017年の夏の甲子園の印象的なゲームといえば逆転やサヨナラ...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 横浜商業高校vs熊本工業高校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会1回戦 横浜商業高校vs熊本工...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 桐蔭高校vs宇都宮工業高校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会1回戦 桐蔭高校vs宇都宮工業...
-
-
【2017年 夏の甲子園】 印象に残った好ゲーム|波佐見vs彦根東
印象に残った試合 波佐見vs彦根東 【2017年 夏の甲子園...
-
-
【2017年 夏の甲子園】印象に残った好ゲーム|仙台育英vs大阪桐蔭
2017年 第99回選手権大会 3回戦 仙台育英vs大阪桐蔭...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 秋田工業高校vs倉敷工業高校|白球の足あと
第68回選手権大会1回戦 秋田工業高校vs倉敷工業高校 ...
-
-
【2017年 夏の甲子園】気になるチームや選手を紹介|群馬・前橋育英
夏の甲子園を振り返って気になるチームや選手を紹介 20...
-
-
【1986年 夏の甲子園】1回戦 東海大甲府高校vs福井商業高校|白球の足あと
第68回選手権大会1回戦 東海大甲府高校vs福井商業高校 ...
-
-
【2017年夏の甲子園】埼玉県勢初優勝!決勝でも見せた打線の凄さとは?
第99回全国高校野球選手権大会は花咲徳栄が 埼玉県に初...
-
-
【1986年夏の甲子園】1回戦 甲西高校vs三沢商業高校|白球の足あと
開幕試合は初出場の若い勢いか、 もしくは前年から連続出...
-
-
【1986年夏の甲子園】注目の出場校|白球の足あと
1986年 第68回選手権大会の注目の出場校 春を告げ...
-
-
【1986年春センバツ】大会ベストナイン|白球の足あと
1986年 第58回春の選抜甲子園大会ベストナイン 激...
-
-
【1986年春センバツ】決勝 池田高校vs宇都宮南高校|白球の足あと
池田高校vs宇都宮南高校 1986年 第58回春の選抜...
-
-
【1986年春センバツ】準決勝 宇都宮南高校vs新湊高校|白球の足あと
宇都宮南高校vs新湊高校 1986年 第58回春の選抜...
-
-
【1986年春センバツ】準決勝 岡山南高校vs池田高校|白球の足あと
岡山南高校vs池田高校 1986年 第58回春の選抜甲...
スポンサーリンク
予選大会で対照的な両校
大会第2日目の第2試合は、予選大会で対照的な成績の両チームの対戦となった。
福島県大会を勝ち抜いたのは学法石川高校。
しかしこの年の福島県大会の話題の中心は日大東北高校であった。
日大東北の左腕、斉藤投手が3回戦の梁川高校戦において9回までに25奪三振を達成する大記録を打ち立てた。
この奪三振記録は未だに破られていない。
その斉藤投手は次戦の福島工業戦においても9回までノーヒットピッチングを披露したことから注目の的であったが、準決勝の棚倉高校戦で涙を飲んだ。
そしてその棚倉高校を破り、甲子園出場を決めたのは186センチの大型右腕、小椋擁する学法石川であった。
学法石川は予選全ての試合で苦戦することなく、全て完勝で本大会出場を決めたほど充実した戦力を誇った。
もしも学法石川と日大東北が対戦していても、学法石川が斉藤投手をあっさり攻略して勝ったのではないか、と言われるほど福島県大会では快勝の連続であった。
一方の米子東高校は鳥取県大会において苦戦の連続であった。
準々決勝の鳥取商業戦は序盤に勝ち越した1点を最後まで守りきる辛勝、準決勝の八頭高校戦では終盤一気に追い付かれながらも延長12回に渡る死闘を演じ、決勝の鳥取城北戦も最終回の猛攻をしのいで1点差で競り勝ち、甲子園の切符を掴んでいた。
そのように対照的な勝ち上がり方をしてきた両高校の対戦となった。
互いに挨拶代わりの初回
1回の表、学法石川はワンアウトから2番高橋がライト線にツーベースヒットを放つ。
続く3番太田卓が素晴らしい打球のライト前ヒットを放つも、当たりが良すぎてランナー3塁ストップ。
しかしチャンスに変わりはなく、4番の松井がライトへ素晴らしい打球を放つ。
これをライトの岩崎が好捕したが、犠牲フライとなって早くも学法石川が1点を先制した。
立ち上がりにいきなり先制された野村投手であったが、冷静に後続を断って最小失点に抑えた。
その裏、1点をもらった小椋投手であるが先頭の1番長谷川にフォアボールを与えてしまう。
これをきっかけにツーアウトながらランナーを1塁3塁において、5番ピッチャー野村が自らセンター前ヒットを放ち、同点とした。
互いに初回から1点ずつ取り合う格好となった。
膠着状態
2回表、学法石川は6番長瀬のヒット等でツーアウトながらランナー1塁、2塁とするが、9番ピッチャー小椋に1本が出ず無得点。
4回表にもツーアウトから6番長瀬がセンターオーバーのスリーベースヒットを放つも、7番小針がショートゴロに倒れて追加点とはいかなかった。
米子東も4回の裏、この回先頭の4番岩崎がレフト前ヒットで出塁し、5番野村の送りバントでスコアリングポジションにランナーを出すが、後続が小椋投手に抑えられた。
両エースが持ち味を発揮し、初回のスコアのまま1-1で終盤に入った。
束の間の一球
7回の裏、米子東はワンアウトからフォアボールのランナーを1塁に置いて、7番城内がヒットエンドランを決めてランナー1塁3塁のチャンスを作る。
しかし8番浜田のスクイズがタブルプレーとなり、勝ち越し点にはならなかった。
8回の裏にもワンアウトから1番長谷川にスリーベースヒットが飛び出すが、2番永田のスクイズはまたもやタブルプレーとなり、思わず天を仰ぐ米子東ベンチであった。
両エースが安定したピッチングで延長に入り10回の表、学法石川は6番長瀬がノーアウトからセンター前ヒットで出塁。
しかし渡辺投手の低めを付く投球術に7番小針はピッチャーゴロ、難なくダブルプレーとなる。
「これで安心した」と後に語った渡辺投手は、続く8番添田に投じたカーブが真ん中に入ってしまい、痛恨の一球となる。
添田の放った打球はレフトラッキーゾーンに飛び込み、1点を勝ち越すホームランとなった。
ちなみにこの1発は甲子園通算400号のメモリアルアーチでもあった。
その裏、米子東の攻撃を小椋投手がキッチリ抑えて2-1で学法石川が勝利した。
文 山口 元樹
高校野球好きの一人言
膠着状態でしたこの試合、どのように決着するのか全く読めませんでした。
試合を決めたメモリアルアーチを放ったのは背番号13の添田選手。
控え選手の一撃に、多くの控え選手は刺激を頂けたのではないでしょうか。